世界陸上開幕間近!長い間破られていない世界記録は?

世界陸上開幕間近!長い間破られていない世界記録は?

二年に一度行われる陸上競技の祭典、世界陸上が近づいてきました。より速く、より高く、より遠くへ、と競い合う陸上競技が球技などのスポーツと大きく違うのは、その種目の順位もさることながら、歴代記録との競争でもあるということす。   こういった記録は、次々と出てくるスター選手によって世界記録が更新されており、世界陸上はオリンピックと並んで多くの世界記録が期待されますが、中には随分と長い間更新されていない記録もあります。この記事では、いまだに破られていない古い陸上競技の世界記録を5つ取り上げて見ていきます。

走幅跳 – 8.95m(マイク・パウエル、アメリカ)1991年8月30日

陸上競技では、トラック競技に比べると、フィールド競技では新しい記録がなかなか出にくい傾向にあるようです。アメリカのロングジャンパー、マイク・パウエルは1991年当時、1968年から23年間に渡って破られていなかったボブ・ビーモンによる8m90という記録を更新しました。   その舞台となったのは世界陸上東京大会で、23年ぶりに世界記録を更新しただけでなく、この種目で65連勝中だったカール・ルイスを破って勝利をものにしました。この時、カール・ルイスは4回目の跳躍で追い風参考記録ながら世界記録を越える8m91を跳びましたが、追い込まれたマイク・パウエルが次の5回目の跳躍で、世界記録となる8m95の跳躍を見せました。これによってパウエル対ルイスの戦いに決着がつき、パウエルが見事に金メダルを手にすることになりました。 ちなみにマイク・パウエルは、翌年1992年7月21日にイタリアで行われた大会で、追い風+4.4mの中で8m99を記録しました。これは現在でも、追い風参考記録の世界最高記録となっています。

走高跳 – 2.45m(ハビエル・ソトマヨル、キューバ)1993年7月27日

キューバのハビエル・ソトマヨルは、1988年9月8日に2m43cmを跳んだことで、すでに世界記録保持者の座についていましたが、翌年の1989年7月29日には2m44cmを記録して、史上初の8フィート越えを達成した選手となりました。そして1993年には世界記録更新と世界選手権で優勝を手にしたことにより、五輪チャンピオン・世界チャンピオン・世界記録保持者の3つのタイトルを独占しました。 ソトマヨルの引退以降、走高跳は混戦の様相となっており、中心となる選手がなかなか現れていません。男子走り高跳びの世界10傑をみると2.40から2.45の間に13人の選手がひしめいていますが、2020年以降の記録はそこには至っておらず、この記録が破られるも兆候は見らず、現在でもソトマヨルの世界記録は30年以上破られていません。  

円盤投 – 74.08m(ユルゲン・シュルト、東ドイツ)1986年6月6日

ユルゲン・シュルトは、ドイツ出身の円盤投げ選手で、冷戦中の1986年に74m08の世界新記録を樹立したことで知られています。この記録は35年以上経った現在でも破られておらず、男子の陸上競技公式種目における最も古い世界記録です。続く1988年ソウルオリンピックでも、東ドイツ代表として金メダルを獲得しました。   またシュルトのすごさは上記の全盛期の活躍に止まりません。1986年の世界記録樹立から13年後、1999年セビリャ世界陸上選手権に出場したシュルトは、39歳という年齢ながら、大会記録を更新したアメリカのワシントンには及ばなかったものの、90年代に圧倒的実力を誇ったドイツのリーデルを振り切って、見事銀メダルを獲得しました。

④100m – 10秒49、200m – 21秒34(フローレンス・ジョイナー、アメリカ)1988年

100mと200mは陸上競技の中でも花形であり、新しいスプリンターが続々と誕生する種目でありながら、女子においては1988年の世界記録がまだ破られていません。そしてフローレンス・ジョイナーによるこれらの記録は、更新が最も困難なものの一つと考えられています。   1988年のソウルオリンピックでは100m、200m、4x100mリレーで金メダルを獲得し、3冠を達成した。これらの種目における驚異的な記録だけではなく、ファッションやネイルにも強い興味を持っていたことが知られており、長く伸ばした鮮やかなネイルと、長い髪の毛をそのまま下ろして走るスタイルでも話題を呼びました。   一方で1998年9月21日、ロサンゼルス近郊の自宅で、当時まだ38歳のジョイナーの死亡が確認されました。2021年、アメリカのオレゴン州で行われたダイアモンドリーグの大会にて、東京五輪2冠を達成したばかりのトンプソン・ヘラーが世界歴代2位となるタイムの10秒54をマークして優勝しました。今回の世界陸上のオッズを公開しているブックメーカーでは、世界歴代3位の記録をもつシェリー=アン・フレーザー=プライスを優勝を筆頭に挙げていますが、30年以上破られていない伝説の記録がついに破られるか、非常に注目されています。

⑤400m – 47秒60(マリタ・コッホ、東ドイツ) 1985年10月6日

マリタ・コッホは、1970年代後半から1980年代前半にかけて活躍した東ドイツの短距離選手で、活躍期間の長さと記録の傑出度から、史上最高の女性スプリンターの一人と言われています。   コッホは現在でも47秒60という世界記録を保持しており、その記録は永遠に破られないのでは、とも囁かれています。そんな彼女は現役時代に、屋外世界記録を計16回、室内世界記録を計14回も更新しました。   彼女は短距離種目全般で広く活躍しました。100mは、マルリース・ゲールの10秒81に次ぐ当時の世界歴代2位、200mは女子史上初の21秒台を達成しました。(当時の200mの世界記録は、コッホ自身による22秒02)。400mでは1977年にミラノで行われた室内レースで、51秒8という室内世界記録を樹立して以降、通算して7度も世界記録を更新しました。特に47秒60をマークした時には、3位以下の選手に3秒近い大差をつけての優勝でした。   以上この記事では、8月20日から開幕の世界陸上に向けて、長い間破られていない世界記録を5つピックアップしました。   中には35年以上もの期間に渡って守られ続けている記録もあり、科学技術や当時との体格差などを考えると、非常にすごいことだとわかります。これらを念頭におきつつ、世界陸上を観戦すれば、さらに楽しめること間違いなしです!

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